クラブ週報

２０２４０５１３　セキュリティ教育続き
前回の話から約１月立ちましたが、今日は前回の続きで、情報セキュリティの話をしようと思います。前回は、情報セキュリティ対策として、機密性・完全性・可用性が大切であり、その脅威として意図的脅威・偶発的脅威・環境的脅威がありいずれにしても、情報漏洩は、企業にとって損害賠償や信用失墜、業務停止につながりかねませんので、日ごろから社内の情報には何があり、その重要度をランク付けすることをお勧めしました。
今日は、企業が情報セキュリティに関して係る法律について話してみようと思います。
大きなものとして４つの法律があります。
・サイバーセキュリティ基本法、これは、サイバー攻撃から日本国内にある情報の安全性を維持するための基本理念となります。
・不正アクセスに行為の禁止等に関する法律、
これは、不正アクセス行為や不正アクセスにつながる不正な行為及び助長する行為を防止する法律です。違反例としては、２０２０年にNTTドコモに不正アクセスしたことで中国人が詐欺容疑で逮捕されたり、学校のサーバに不正アクセスして成績を改ざんした中学３年生が書類送検された例があります。
・３つ目は、個人情報の保護に関する法律です。これは、個人情報の有用性に配慮しながら、個人の権利や利益を守ることを目的とした法律で、個人情報が漏洩した場合は、この法律に引っ掛かります。この法律では、企業の情報管理責任が問われることが多くありますので注意が必要です。少なくともチャットGPTの時にも話しましたが、企業として、規程やガイドラインを作り、周知させておく必要があります。
・最後に不正競争防止法です。これは、事業者間の公正な競争を維持するための法律となります。退職者が転職先に前職で得た営業秘密、顧客情報、設計図などを開示させた場合、損害賠償を含め企業が損失をこうむります。退職者を追いかけることは難しい問題ですが、退職時の秘密漏洩に関する誓約書などをきっちりと署名してもらっておくことも重要です。
これらに対応するためには、私の話より、経済産業省とその外郭団体であるIPA（独立行政法人情報処理推進機構）が出している「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」
を参考にしてください。